~ひょうご聴障ネット夏の学習会~ 8月13日(日)参加者:50名
テーマ:「優生保護法訴訟 大阪高裁勝利判決から考える」
講師:弁護士 大槻倫子さん(優生保護法被害 兵庫弁護団)
今回は優生保護法被害兵庫弁護団の大槻倫子弁護士に、 2022年2月大阪高等裁判所の勝訴判決について解説頂きました。国の責任を認める判決の内容は
1.優生保護法は非人道的で、個人の尊厳を認めた日本国憲法に反する
2.被害者が裁判を起こすことが出来なかったのは、加害者である国に責任がある。
3.20年経ったから国は賠償しないとなると、正義・公平の考え方に合わない。
2.の理由として、国は憲法違反の優生保護法を1996年まで続けて、優生政策を推進した。障害者への差別偏見を進めた。優生政策の責任を認めなかった。原告には手術の内容すら知らされず、国が推進した社会の優生思想に基づき両親などの意思により手術された。厳しい障害者差別の環境下、原告が声を上げる機会も無かった。
裁判所が国が進めた優生思想、厳しい障害者差別の実態を認めたのは画期的と言える。しかし、判決後に仙台高裁ではこれに反する不当判決もでた。今後、最高裁での争いとなる。署名などの活動に協力して欲しい。
法律や裁判は難しいことだと敬遠してきた人も多いです。しかし、世の中の人の考え方が変われば、裁判官の考えも変わる、これまで続けてきたろうあ運動と異なる点は何もないと分かりました。
最後に原告の小林さんの「東京に行って、勝つぞ!」との力強い叫びに、我々も頑張らなくてはと思いました。
下は「私たちが支援している施設内に優生保護法被害者がいます。無関係ではありません」と話す岡野代表委員